AE86・ハチロク
発売当時は前輪駆動(フロントエンジン・フロントドライブ方式)やターボなど利便性を追求した新メカニズムの取り入れが日本車の流行だっただけに、新開発の4A-GE型エンジンが目新しかったものの、当時のトヨタの生産設備の都合で先代の「TE71型」からそのまま受け継いだ旧来のシンプルな、フロントがストラット、リヤがラテラルロッド付きの4リンクリジッドアクスルという後輪駆動方式(フロントエンジン・リアドライブ方式、 FR)が当時としてもやや簡素であり、走りを追求する一部の人たちに期待はずれの印象をもたらした。
基本的なサスペンション仕様が先代「TE71型」と同様だったため、改造パーツ等も流通していたことが、実はその後の人気が続く理由になっている。(発売から1週間後にはジムカーナ仕様車やラリー仕様車が完成したと言われている。)
1987年、レビン・トレノが「AE92型」へとモデルチェンジを果たして駆動方式がFF(前輪駆動)に変更された事で、ハチロクは国産車として希少となった軽量FR(後輪駆動車)ということでその存在が見直され、皮肉にも発売当時以上に車好きの間で注目されるようになった。