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4AGについて

 4A-GEは丈夫さには定評があるものの、燃費は決していいとは言えず、他の一昔前の高回転型エンジンと同じように低~中回転域のトルクに乏しく(「スカスカ」とも言われる)、一般に街乗りには不向きとされる。
 馬力に関しては80年代後半の16バルブ後期と比べ、90年代前半の20バルブ前期を自動車雑誌の編集部がテストしたところ、公称160馬力でありながら実際に計測してみたら大半が130馬力台であったと言う話もある。 これはほとんどが車載された状態で”シャシ台”にて計測された値であり、実際にエンジン単体で計測を行った場合はそれほど悪い値ではなかったとも言われるが、同じ90年代前半に登場した1.6Lクラスのライトウェイトスポーツカー、VTECエンジンを搭載したシビックやMIVECを搭載したミラージュと比べると、カタログスペックでの馬力・トルク・燃費全ての面で劣る4A-GEは、嘲笑の意味を込めて「ヨタ馬力」と評されて評判を落としてしまったこともある。
 しかしエンジンの流通量が他と比べ比較的多く、チューニングパーツが豊富にあり、さらにその丈夫さと作りの簡単さから様々なチューニングを施すことができることから、改造を好む人には未だに愛好者が多い。
 チューニングのベースエンジンとして評価する場合、AE92後期のエンジンが良いとの意見も多い。
 20バルブの場合、燃焼室の形状が複雑な為に圧縮比を上げるとノッキングが発生しやすい。 ゆえに高度な加工技術が必要となる。
 逆に16バルブの方が燃焼室の形状がシンプルゆえに圧縮比を上げるのが容易である。 メカニカル・デザイン的には当然20バルブは部品点数も多く複雑なので各部品の組み付けに精度を要する。 しかし、クランクシャフト・コンロッド・ピストン等の「腰下」は20バルブの方が品質的に優れているので安易な評価は難しい。
 安価にエンジンをチューニングする方法としては【AE92後期のヘッド】+【20バルブの腰下】をベースに仕上げる事もある。 ただし、ピストン上部の加工も必要なのでかなりの経験が必要であり、実際には「壊れない」エンジンに仕上げる為に相当の経験値も必要となる。
 基本設計が現代のエンジンと比較してシンプルな構造なので、バランスよく仕上げることが出来れば現代のエンジンと同等のパフォーマンスを期待できる。
 シリンダーブロックの強度を検証すると200馬力を超えると耐久性が極端に低下する。 自然吸気のものはベースが基本的に3A-Uと同等であり、20バルブのものはリブ形状からスーパーチャージャー用のものの方がより強度を保っているとされる。

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2007年07月29日 19:39に投稿されたエントリーのページです。

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